八木重吉
詩稿「赤つちの土手」

 
   ○


 
 『ぼくは
 
 天文学者になる
 
 そして 星のことをけんきゆうするんだ、
 
 そして 巨きな家をたてて
 
 うんと親孝行をするんだ』
 
 くちびるのまっ赤な
 
 おんなのような少年がいった
 
 わたしのこころはかるくもあった
 
 はづかしくもあった



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