八木重吉
詩稿「松かぜ」

 
   蜻蛉


 
 原っぱの
 
 まんなかにしやがんでいたら
 
 まっくろけなばあさんば
 
 かごをしょってとほりかかって
 
 わたしをのぞきこんでいっちやった
 

 
 まだじっとしてたら
 
 とんぼがいっぴき
 
 みし みし とうかんできた
 
 わたしのそばにうかんでた



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