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カードマジック準備編-4-


さあ、では実際にカードを使っていきましょう!

まず、手に持つ

当たり前のことですが、マジックをやっていこうと思うならば、基礎中の基礎である「カードの持ち方」から学んでいただきたいと思います。
まずカードを左手に持ってみてください。持ち方には個人差があると思いますが、カードマジックをやろうとする方なら、一般に「ディーリング・ポジション」と呼ばれる持ち方に修正してください。
ポイントは、人差し指の位置です。デックが滑り落ちないように、エンド(短いほうの縁)にあてます。左側は親指の付け根の部分でデックを支えます。右側は中指、薬指、小指で固定します。がっちりと握るように固定するのではなく、それぞれの指の第一関節で保持する格好になるのが理想です。このようにすると、自然とデックのボトムと手のひらの間に空間ができると思います。
親指は、デックの左側面にそのまま伸ばすか、デックのトップに軽く置きます。これはどちらでも構いません。なぜなら、親指自体はカードの固定に関係が無いからです。

マジックの番組やビデオ、DVDなどをご覧いただくとお分かりの通り、マジシャンは皆、この持ち方をしています。この持ち方が当たり前になり、無意識に「ディーリング・ポジション」になるのが目標です。

カードを切る

「カードを切ってください」と言われたら、日本人のほとんどの人が行うのが「ヒンズー・シャッフル」と呼ばれるやり方です。残念ながら欧米ではこの方法は一般的ではなく「オーバー・ハンド・シャッフル」が通常です。
このページはあくまでも「カードマジック初心者」向けですので、無理に欧米式の「オーバー・ハンド・シャッフル」に変えなさい、ということは言いません。もちろん「オーバー・ハンド・シャッフル」を前提とした技法は存在しますので、会得するのは有益です。
しかし、日常ほとんど目にすることの無いシャッフル方法を使用することは、観客側に不要な違和感を覚えさせる結果になります。シャッフルの方法が直接マジックに影響されなければ、問題にならないと思うのです。

ところで「リフル・シャッフル」には注意が必要です。最もよく知られる方法は、カードの端同士を両手で持って、反らしたカードを交互に重なるように弾き、その両端をもってブリッジを作ってまとめる(ウォーターシャッフル)ものだと思います。この方法ですと、演者(つまりあなたです)にも観客にもカードの表が良く見えてしまいます。

このページでは、以下の方法を強く推奨します。
まず、デックを横向きにおきます。右親指で上半分を持ち上げて右手で取り、右側におきます。このとき、左右の両手は親指と中指でパケットの両サイドを保持し、薬指はサイド側に当てます。人差し指はパケットの上に置きます。つまり、中指と薬指でコーナーを保持する格好になるわけです。小指は薬指に付けるといいでしょう。

※リフル・シャッフルをスマートにキメたい方は、上半分を右手で取る時に、左右の手を対照に左右に引くことをオススメします。デックが演者を中心に展開するため、視覚的にも効果的と思います。

パケットを軽く「ハの字」になるように置きましょう。ここで両手を近づけ、パケット手前を親指で上げます。この時、人差し指はパケットの中央を抑える役目をします。中指、薬指、小指はパケットの外側(観客側)を覆うように置きます。かみ合うようにパケットを軽く内側に寄せ、内側手前のコーナーがかみ合うように親指の力を緩めてカードをパラパラと落とします。その際、左手側を最初に落とし、最後に落とすのは右手側にするように心がけましょう。こうすることで、デックのトップとボトムを変える事がなくなります。
デックを分けたときの位置に指を戻しますが、薬指をやや内側に入れ、薬指と小指で左右から中央にカードを押します。2/3程が入ったところで親指と中指を使ってデックを水平にそろえ、さらに押し込んでデックを整えます。

この方法はパケットの外側(観客側)を覆うようにしてシャッフルするため、特に「クローズド・リフル・シャッフル」(closed riffle shuffle)と呼びます。
両手を近づけずに行うものは特に「オープン・リフル・シャッフル」(open riffle shuffle)と呼ばれます。観客からシャッフルの様子がオープンになるため、この方法を使用するのもいいでしょう。



Part.1 まず、各部の名称を覚えましょう

Part.2 カードを用意しましょう

Part.3 参考にしたい文献

このページPart.4 実践:カードの扱い方このページ

Part.5 暫定:カードマジックの「あるといいな」グッズ

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