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3-5.日本が廃墟になる日



(2000.09.07)

 東北・上越新幹線のレールの枕木(コンクリートです)のひび割れが見つかりましたね。
新幹線は従来の電車の様に、ガッタンゴットンいいませんね。
レール(主成分は鉄)の熱膨張の伸びを強く押さえ付け継ぎ目の隙間をゼロにしています。
それ程にしっかり固定しなければ危険です。
日本の夏は暑いですから、一気にコンクリートが、レールの熱膨張力に耐え切れなくなった
のでしょう。

レールを固定している枕木がひび割れた事は、非常に危険な状態です。
これは全ての枕木に同じ様に発生している状況です。
使用開始後10年程でこの様な事故に至った事は、設計上有り得ない原因が潜んでいます。
全数入れ替えしなければ危険であり、必要です。

新幹線は平均時速約200km、最高時速約300kmで走ります。
脱線転覆事故は今の所、幸い起きてませんが起きれば飛行機事故と同じく全員死亡します。

こんなに早期に劣化したのには、原因があります。
でも原因の究明も有耶無耶にされ、誰も責任は取らないでしょう。

僕が推定する原因は:
海砂の使用、及び塩分除去の不法な不足、コンクリート加工時の水の混入割合の水増し、
構造材の鉄筋の組成の問題、安全率に適う使用本数、太さ、鉄筋連結工法の欠陥又は手抜き
等のいづれか、または複合です。

日本の全ての問題も特徴(特長ではありません)も実にこの点にあります。
普遍的な正義も真実も無い勝てば官軍、親方日の丸、長い物には巻かれよ、
日和見、玉虫色的調停、etc. 真実も正義も、この国にはありません。

日本のマスメディアも変です、これほど重大な事実の報道をあまりに粗末に扱いすぎです。
ありふれたスパイ事件の報道で、国民の目を誤魔かしています。
ぼくたちはマスメディアの言葉をそのまま聞いてはダメです。
影に隠れた真実を見抜く眼を持たなければなりません。
沢山の情報を入手し真実を見抜く努力を重ねていく事、知り得た真実を大切に守り、育む
努力をひとりひとりが重ねなければ、日本の暗は明けません。

(1999.08.29)
 政府首脳や一部のエコノミストは現在も日本が世界第2位の経済大国だと、今日も
テレビで言ってました。
本当にそうでしょうか?、実感はいかがでしょうか。
 国家予算(財政赤字も含めて)や、単純な為替レート比較での国民所得だけを言って
いるのなら、そうかもしれません。
 しかし、人間関係でもなんでも、すべてにおいて、大切なのは実です。
実質的には、どうでしょうか?
生活はとても苦しく、失業者も多いです。日本は世界でも珍しい、
企業別組合(an enterprise union) であり
職業別組合(a craft union) では、ないことが深刻さをましています。
国民所得も同じ品物を購入する場合で比較しなければ、生活の質的な比較はできません。
その調査結果は多くのメディアで公表されていますようにとても低い水準です。
ここでの論点ではないので、具体的な数値は省略いたします。

 ぼくがここでお話ししたいのは日本の住宅や都市環境を含めた、土木建築の現状と
問題点についてです。

 まず身近なマイホームからお話しします。
まず皆様の中にはわたしがご指摘することに、直接関係する方がかなりいらっしゃると
思います。どうぞ、気をわるくなさらないで、現状をご確認いただければさいわいです
日本人の住宅取得費用の一生の総収入に占める割合は、2割3割位でしょうか?
文字どおり一生で一番大きな買い物ですね。
 一般的な住宅は、プレハブ(Prefeb)住宅、組立て式家屋のことですが、ぼくがご指摘
したいのは耐用年数です。
工場で大量生産することによるスケールメリットにより、低コストが可能だというのが
普及の理由だと思います。
あたかも家電製品や自動車などのようですね。
それら工場生産品には、設計段階で耐用年数を決めますが、価格との兼ね合いで、
長期間持つ様にすれば価格が高くなり、売れなくなるので、耐久性は短いです
コスト・パフォーマンス(cost performance)性能と価格との比ですね。
現在の日本の住宅の平均建て替え年数は、28年です。だいたい30年も経つと、
ガタがきて改築するよりも建て替えた方が安いので、建て替えるのでしょう。
おかしな話しですね。
 理由としては、プレハブに問題があります。設計耐用年数です。
メーカーによって形式が違いますが、主に軽量鉄骨工法、木質パネル工法などがありますが、
まず軽量鉄骨工法は、数ミリの鉄板を角型にした構造材をボルトなどで組み合せて、
作ります。これの弱点は数ミリの鉄板が簡単に腐食することです。断熱材の普及に
より、家屋内部で結露するので、中での腐食は予想以上に進行が早いです。
外見はコンクリート住宅の様でも構造材が軽量鉄骨工法であれば、耐用年数は
変わりません。
 木質パネル工法の場合は日本古来の工法でもお分かりの様に、木材は日本の様に
雨量も多く多湿な環境ではやはり腐食します。
どんな住宅も腐食は避けられません。しかし、日本古来のいわゆる大工さんが行う建築法
だと、柱や壁など、部分的な取り替えが容易ですが、プレハブ工法は数ミリの鉄板が腐食する
のは家屋全体の腐食がほぼ同時に進行します。従って一箇所ダメになる頃には、全部ダメに
なります。
木質パネル工法も同じです。
強度を保つ仕組みが、家全体のパネルのバランスで成り立っていますから部分的な腐食でも、
部分的に交換が難しく、結果的に建て替えになります。ツーバイフォーも同じです。


 20年以上のローンは考え物です。このページを最後まで読んで頂ければ分りますが、

 誤解されてる方が多いので、お話ししますが、阪神淡路大震災の際にプレハブや
ツーバイフォーの全壊例がなかったのは、耐震性があったからではありません。
倒壊住宅の多くが築後30年以上でしたが、プレハブが普及してから約30年、
ツーバイフォーが約20年でした。工法による差はありません。
建築基準を十分に、満たして、コスト・パフォーマンスの点で、パフォーマンスを
どれだけ重視しているかが、重要なのです。

 一般に公表されない数値だと思いますが、プレハブ家屋の設計における耐用年数を、
知ることができました。
メーカーや、後で触れますが、種々の条件で変わりはありますが、概ねこれより
長くはありません。

 驚かないでくださいね、20年です。
 しかも設計値ですから、施工の際マニュアル通りに、行われての話しで、
マニュアルを守らない現実を考慮すれば、例えば10年で持たなくなる家屋も
多いことでしょう、、

 20年以上のローンを組むのはやめるか、対応策を最初に決めてからが、
良いと思います。

 さらに深刻な問題があります、プレハブはパーツを工場で生産することが、
メリットの条件ですから施工にあたっても、工程、日程がきっちり決められています、
驚くほど早く完成して仮住まい費用が節約出来たって喜んだ方もいらっしゃるのでは、
ないでしょうか。

 ところが実はそれが意外な落し穴なのです、工事日程が日にちをずらせない程
きつく決められていますから雨が降ろうが何だろが、工事は進めます、ところで
すべてのプレハブは防音断熱の為に、断熱材を外壁に施工しますが、雨が降れば
たっぷり水分を吸収して、炊事用スポンジ状態になります、その状態で外壁を施工して
しまえば、気密構造ゆえに湿度は長期にわたって残り、軽量鉄骨
(数ミリの鉄板を角状にしただけですが)はひとたまりもなく腐食を始めます、
これが耐用年数20年の設計値を大幅に短縮してしまいます
 プレハブ住宅を、ご自分で土地を取得して建てられる方は少ないのではないで
しょうか、建売り住宅という出来あがった、土地付き一戸建を、購入される方も
多いと思いますが、それではどんな条件で建てられたかは分かりませんね、設計値の
20年持つか、悪条件があって15年しかもたないのか、運命にまさせるしかない
ですね、在来工法を(大工さんにお願いして建てる方法です)をお薦めするのは、
そのようないろんなわけがあるのです、もう建ててしまった方には、幸運を祈って
頂くとして、これからの方はぜひご検討くださいね

 本来家屋というのは通風が良い方が、つまり隙間風で肌寒いくらいが、ちょうど
良いのです、換気の心配もいりませんし、家の構造材、柱や壁や家具や人間にも、
全ての物には、換気が必用ですが、隙間風はちょうど日本の家屋や気候に必用なもの
なのです、それを浅墓な考えで断熱し気密構造にすることで、家屋の耐久性や人間の
健康にまで悪影響を及ぼしています。
断熱材の材料のガラス繊維を吸込んでると思うとぞっとしますね。
 現在使用している断熱材や内装剤が、どんな物を使用しているかは、詳細は
ふれませんが、健康に良くないことは事実です、そして隙間風が通るほどの構造なら
何を吸込むかは、心配するほどのことには、ならないのですが、遮断していますから、
家屋と身体を、損ねてしまうのですね、、

 ヨーロッパとアメリカでは、文化、考え方に大きな違いがあります。アメリカは
消費文明で経済を回転させ
ヨーロッパは、経済的に回転率が遅くなっても、長く大切に使おうという考え方だと、
概略言えます。
ヨーロッパの街、都市を見て下さい。何百年も前の建物が立派に活躍しています。

 あとで論及しますが、高層ビルディングもありません。
(少しはあっても、美観を尊重して、地域を限定して建てています。)

 日本は地震国だからですか!?、関係ありません。日本古来の工法とプレハブの
耐震性能に差はありません
逆にプレハブの方が弱い場合も多いです。
法隆寺や正倉院なども、千数百年に渡って、今なお立派に地震にも耐えて建って
いますよ。

 これからマイホームをお考えの方に、ご参考までに在来工法で、
なおかつTIP工法(下地板の斜め張り)をご紹介して、お薦めします。
強度が2倍半以上になります。コストは下地板が2割増になるのと大工さんの工賃が
その分、増えますが(1軒で2日もあれば、日当×2=数万円程)強度に比較すれば
少ない金額です。

 さて、欧米との建築の違いまで進みましたので、高層ビルの悲劇について、
お話しします。
 みなさんは、コンクリート建造物の耐用年数をご存知でしょうか?100年ですか?
500年持ちますか?
たった60年!です。東京もニューヨークの
(一部、レンガや石材を使っているものは耐久性があります)
立派なビル群も、どんなに建造費用がかかろうとも60年で建て替えです。
それが日本のやり方です。池袋も副都心も臨海もです。
ぼくは健康や事故に注意して、行く末を見届けようと思っています。

 問題はさらに深刻です。大手ゼネコンにより山陽新幹線トンネルのコンクリートが
建造後15年で耐えられなくなりました。
原因はコンクリートを水で薄める際に2倍に薄めたそうです
(材料費が半分で済みます!)

 処置はしたから、もう大丈夫!??、うそでしょ!、あっちもこっちも、
つぎつぎ崩れますよ!
 山陽新幹線の、トンネルだけではありませんよ!、高架橋など、コンクリート
建造物の全てです。
 山陽新幹線だけでは、ありませんよ!、東北も上越も長野も、四国連絡橋も、
高速道路も、青函トンネルも地下鉄も、マンションも、アパートも、、
すべてのコンクリート建造物は同じことです。

 困ったことに時間の経過とともに、どんなにしっかり建造しても、コンクリートの
宿命の寿命は来るのです
ですから、山陽新幹線とか、一部の問題ではない、という点にご注意ください

 どんなに安全確認をしても、安心はできません。時間とともに劣化、強度の減退は
益々進みます。
 ではどうしたら良いでしょうか?どうしようもありません。建替えるか作り
なおすしか解決はありません。
 経済の回転というのは、土木建築においては、そういうことなのです。

 赤字国債と建設国債を、政府は非常に分けたがっています、建設物は付加価値を
持ち、費用の回収ができるからでしょう。
しかし、このような建造物では、付加価値どころか、維持費、修理費、改修費に
さらに多額の出費が必要です。皆さんも、もしマンションなど共同住宅にお住まい
でしたら、維持する為に、今後どれほど費用がかかるか、お悩みだと思います。
既に多額の維持費が支出できずに手放された方も、いらっしゃるかもしれません。

 すみません、問題はさらに深刻です。コンクリートは、セメントと、砂と、砂利と、
水を混ぜて作りますが
(なぜ強度が出るかは、いまだに解明されていません、)水の問題は、
今述べましたが、今度は、砂です。

 コンクリートは鉄骨か、鉄筋を中心に構造材としますが、砂はどこから
採掘しますか?、昔は川でしたが、もう川からとれるだけ採って、採れなくなり
ましたから、海の砂を使っています。
海砂も、環境問題になり、採れなくなったので、今は山砂ですが、海がなぜ塩辛いか
ご存知でしょう、山から海へ流れ出た、岩塩のために塩があります、ですから山砂も
塩分を多量に含んでいます

ところで問題は塩分です。
構造材が鉄なので、塩分は大敵ですね。
行政はこれを洗い流せば問題ない、としました。
先日ドキュメントで海砂や山砂を洗浄してる現場を見ました。
山のような海砂や山砂に、ホースで水をかけていましたよ!!

 こんな砂を使えばコンクリート建造物はどうなりますか?、耐用年数の60年は、
最大値です。
コンクリートは、徐々に乾燥を続け、60年で風化が進み強度が保てなくなりますが、
その前に鉄が錆びて強度がなくなります。
ですから60年待たなくても(初期の川砂を使った一部の建物を除いて)建物の最後を
早く見られそうです。悲しいことですが、、

 東京に限らず、全てのコンクリート建造物は、長くて築後60年、今まで述べた
悪条件が加われば、30年、40年で解体し、再生産できなければ、都市機能は
継続不可能になります。
 何兆円かけたビルでも、この時間は同じです。

 いま騒がれているコンピュータの2000年問題は、2Byteケチった為に、
社会問題になっていますが、コンクリート建造物の問題は、社会インフラとしても
投資額にしても、問題発生予想日が少子化高齢化が進み、社会がさらに疲弊した状態で
発生することを考えると、深刻さは、桁違いです。

 わたしたち日本人は子孫に、赤字国債と(建設国債も同じ)砂上の楼閣を残して
あげたんですね。

 ヨーロッパへ行かれた方ならお気づきでしょうがパリもロンドンも高層ビルは
ありません。
一部ジュネーブなど、国際機関の本部ビルは高層ビルですが、建蔽率が非常に小さい、
広大な敷地にビルがあります。

 ヨーロッパは10階くらいまででしょうか。
住居にしろ、ビルにしろ、耐久性を重視して、経済の回転率は少なくても、
数百年持たせることで、経済効果が発生します。環境も保てます。
生活も豊かに暮らせます。

 ぼくは、コンクリートジャングル、高層ビルの悲劇を思うと、ヨーロッパ型経済が
好ましく思えます。

 日本の建築技法が、ここまでずさんになってしまったのは、嘆かわしいことですが、
建築史学的に見ますと豊臣秀吉の時、安土桃山時代が、おおきなターニング・ポイント
だったようです。
 建築物を分析してみますと、飛鳥、奈良、平安、鎌倉、南北朝、室町、と、
日本建築は、材料もくぎなども良質の、工学的に言えば安全率の高いパーツを
使っていましたが、安土桃山になって急に、粗悪になりました。
 原因のひとつには、戦国時代で経済が疲弊したこともあるでしょうけれど、
豊臣秀吉に原因がある様に僕は感じています。
一農民が天下人になって、予算を超えて華美を求めた結果、虚飾に陥ったような
感じが、ぼくはしています。

 おや!?、一見華美で虚飾!??、なんだか今の日本文化そのものみたいですね、、

 ぼくの家は、外観はお恥かしい限りですが、柱など材質は良質です。
 天下はとらなくていいから(むり!?)、実のある生活をして、実のある人間に
なりたいと思っています。

 みなさんは生活と経済と環境を総合的に考えて、どうあるべきだと思いますか?
考察結果を次回の選挙に反映させてみてはいかがでしょうか。
どの政党、政治家が、あなたの要望を実現してくれそうですか??

 誰もいないから、投票しないでは、反対意見に賛成している結果になります!
自分と全く同じ考え意見の人は、いない事を忘れないで下さい、自分にいちばん
近い人に投票すべきです、投票しないで嘆くのは、天に唾する様なものです
一票は小さく感じますが、その積み重ねで世界は動いているのです、決して権利を放棄
しないで、少しづつでも、良い方へ変えて行きましょう!


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