3-18.TFTディスプレイ購入時注意事項
(2002.06.06)
現在皆さんがお使いのCRT(Cathode-ray tube)や
TFT(Thin Film Transistor)液晶ディスプレイ、の解像度は、次のどれかでしょう。
(VGA) 640 × 480 ピクセル
(XGA) 1,024 × 768 ピクセル
(SXGA)1,280 ×1,024 ピクセル
情報関係の大企業のホームページが、未だに(VGA)で構築されているところを見ると
(VGA)ユーザーも無視できないほど、いらっしゃるのだと思います。
ところが、時代はどんどん進んいるかの如く、(SXGA) 1,280 ×1,024 ピクセルが
流通し始めました。
これは、大きな間違いを招きかねないので、書かないではいられません。
「アスペクト比」に関することです。
横長テレビで騙されたことが、また起きています。
(SXGA) 1,280 ×1,024 ピクセルのアスペクト比だけは、5/4です。(=1.25)
それ以外の全ての解像度のアスペクト比は、4/3です。(=1.3333)
CRTなら、アスペクト比の歪みは修正可能ですが、TFTは不可能です。
ですから、(SXGA) 1,280 ×1,024 ピクセルを基本画素数に設計された機種によって
作成された画像は歪みます。
(4/3)÷(5/4)=1.0666 約6.7%のアスペクト比の歪みが発生します。
なぜ、このような事態が発生したかと言えば、UNIXマシンや、ワークステーションと
言われるものでは、SXGAが主に使われていたそうですが、アスペクト比が異なる点を
明確に言わないメーカーにも責任はありますが、メーカーを糺すのはユーザーの責任だと
思います。
賢い国民=消費者が多いほど、国は安定するでしょう。
同じように、賢い消費者が多い国ほど、技術は進歩するでしょう。
TFTディスプレイやプラズマディスプレイが流通拡大してきたので、ぜひ言わなければ
なりませんでした。
6.7%歪んでも、平気な人も多いので困りますが、異常だと気付かないことは異常だと
思います。
或いは、気付いても、自分がおかしいのかなって思ってしまっているのかもしれません。
自信を持って、おかしなことはおかしいと言うべきです。
自分ひとりで済めば未だしもですが、国や世界の進路を誤ることにも、なりかねません。
こんな理由が考えられます。
売価との兼ね合いで、解像度を少しずつ高めて製品化して行くのですが、
その際(SXGA)は、避けて通るべきでしょう。
或いは、補正方式を開発してリリースすべきでしたが、それら全てを怠って、説明さえも
怠って、発売しているのが問題なのです。
それにしても、姑息なことが多すぎて、エンジニアとして悲しくなります。