特別鑑賞ツアー感想



「さわるアート 触覚の庭」ワークショップに参加して
長尾 博
音声との組み合わせの立体コビーのならんだ顔は、おもしろい試みですね。
わかるような気がしました。ただ、線をたどって映像化する頭の中の作業は疲れました。

立体作品では、正直あまり心にのこるものがありませんでした。なぜ印象深くなかったんだろうと自問してみて、「なるほど、よくできているなあ」と変に納得するしかなかったからだと思います。
触っての印象で、驚きや虜になる体験ってなんだろうとも自問しました。
触るということは、どうしても形を追い求めます。そして、触っていて形を求めていた自分に納得ができて、「なるほど、これがカメの足か」などと理解の手がかりをみつけたら、もうそこでぼくの鑑賞がおわってしまうから、おもしろさもそこでぬけてしまうのだなとおもいつきました。
触って感動するものは、やはり形をみつけだす喜びではないということがよくわかりました。それでは、いったいどんな要素が、触っての感動に導くのか、これからも考えていきたいとおもいます。

このような企画にまた参加させていただきながら考えつづけたいとおもいます。

◆ 短歌 ◆
いつもツアーに参加してくださる平野絹子さんが、「触覚の庭」に寄せて、短歌を投稿してくださいました。

イカルスホワイト・大理石の本
大理石の
百科事典
手で見つつ
イギリス夫婦に
想いをはせる







つり糸に
陶土の魚
泳がせて
ふれて 誘う(いざなう)
癒しの音を

これまでの鑑賞ツアー「触覚の庭」を参考にしてください。

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