閑吟集 小歌 |
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大意…… |
私の恋は、水辺で燃え立つ蛍のよう。 |
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「笑止」というのは、現在ではあざ笑うとか、失笑や冷笑の意味で使いますが、もともとの意味は気の毒なとか、かわいそう、痛ましいことといった意味で使われました。「水に」には「見ずに」がかかります。「蛍」は「火垂」で「思い(火)」の縁語として使われます。 多分、忍ぶ恋をしているのでしょう。恋しい人の顔を見ることも出来ず、好きとも言えず、ただじっと耐え忍んで思い続ける恋心の切なさ。なんてかわいそうな私……。そう言ってため息をついているのは、女でしょうか、それとも男でしょうか。 でも、私が初めてこの歌を読んだ時、実は、粋で仇っぽい女の人を思い浮かべていたのでした。自分の柄とも思えない忍ぶ恋をしてしまった、そんな自分自身を仕様がないとひっそりと嗤っている、そんな人を。当然、歌の本意ではないのですが、そんな女性を思い浮かべて読んでみるのも、それなりに面白いものではないでしょうか。 |