萩原朔太郎
『月に吠える』より
死
つ ち
みつめる土地の底から、
奇妙きてれつの手がでる、
足がでる、
くびがでしやばる、
諸君、
こいつはいつたい、
なんといふ鵞鳥だい。
つ ち
みつめる土地の底から、
馬鹿づらをして、
手がでる、
足がでる、
くびがでしやばる。
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