八木重吉
詩稿「木と ものの音」

 
   


 
 雨は
 
 庭のみづたまりに輪をつくってゐる
 

 
 ひとつの輪は
 
 ほかの輪にふざけて消える
 
 こうしてみてゐるとほんにたのしい



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