寺田寅彦『柿の種』
短章 その一
はぎ
白い萩がいいという人と、赤い萩がいいという人が、熱心に永い
時間議論をしていた。
これは、実際私が、そばで聴いたから、確かな事実である。
(大正十年十一月、渋柿)
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